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イングランド・中世後期

マクロウズ / Macrows

『The Forme of Cury』の、薄い生地を茹でてチーズとバターを重ねる料理。約1390年の作品と1780年刊本を区別し、筒形マカロニとは同一視しません。家庭向けの分量・手順・味は調理未検証です。

調理による確認調理未検証

調理実施の確認記録はありません。分量・加熱時間・味・仕上がりが調理で確認済みであることを意味しません。

MODERN RECREATION

現代向け再現案

以下の分量・加熱時間・調理器具は現代向けに設定した再現案です。史料に記載された数値ではありません。

材料

作り方

  1. 粉に水を少しずつ加え、まとまるまで5〜8分を目安にこねる。必要なら水を5mLずつ足し、追加量を記録する。生地は味見しない。
  2. 覆って20分ほど休ませる。扱いやすさを検討する現代の工程であり、MACROWS本文の時間指定ではない。
  3. 薄く打ち粉をし、麺棒で厚さ約1mmを目標に延ばし、幅1cm・長さ3cm程度に切る。均等な加熱を試す現代の寸法で、原典指定の形ではない。
  4. 沸騰した湯に少量ずつ入れ、再沸騰から3〜5分を初回の確認目安として十分に茹でる。厚さで時間が変わるため、断面まで生の粉状部分がなくなるまで加熱する。時間や浮き上がりだけで終了しない。
  5. 湯を切り、皿にチーズとバターの一部、茹でた生地、残りのチーズとバターの順に重ねる。配分は仮設定で、溶け方は未確認。均一なチーズソースを作る工程ではない。
  6. 清潔な器具で取り分け、常温に長く置かず早めに食べる。試作した場合のみ、粉の銘柄・加水量・厚さ・実際の茹で時間・仕上がりを記録する。

HISTORICAL RECORD

歴史的な根拠・参考史料

参考史料は料理の歴史的背景を示すものです。現代レシピの分量や加熱時間を保証するものではありません。

史料に基づく記述

  • MACROWS(XX.IIII. XII.、92に相当)は、薄い生地を切って沸騰した湯で十分に茹で、すりおろしたチーズとバターを上下に置き、供する手順を記す。仕上げはloseynsになぞらえている。

  • 英国図書館の目録は『The Forme of Cury』を約1390年成立、リチャード2世の料理人たちに関係する作品と説明する。一方、同館所蔵Add MS 5016の筆写年代は1420年代、地域はイングランドとされる。

  • 今回読んだのはSamuel Pegge編1780年刊本を介した電子本文である。刊本の出版事項はLondon: printed by J. Nichols。Peggeは近代の編者であり、中世の料理の作者ではない。

推定・解釈

  • 作品成立約1390年、写本1420年代、刊本1780年、Gutenberg初公開2005年を区別する。中世写本の当該画像や1985年校訂版との異同は未確認で、個別レシピの執筆者も特定しない。
  • 本文の薄い生地は確認できるが、切片の寸法や形、筒形の指定はない。現代の筒形マカロニやマカロニチーズと同一と断定せず、世界初という起源論も採用しない。
  • MACROWS単独では粉の品種、卵の有無、水の割合は明記されない。関連するLOSEYNS(XX.II. IX.)の粉と水の生地を参照するが、その乾燥・煮汁・香辛料等をすべて必須工程へ移さない。
  • チーズの種類・熟成・量、塩加減、時間、人数は未確定。本文直後のマカロニと比較する注記は後世の編者注であり、中世本文の主張ではない。ベシャメル、牛乳ソース、オーブン焼きも本文の指定ではない。

現代向けの調整

  • 2人分の軽食相当を想定した未検証案。中力粉150g、水75mLを開始量とする約50%の加水、硬めのチェダー50g、無塩バター20gは家庭用の選択で、中世の数量換算ではない。
  • 5mLずつの加水調整、20分の休ませ、厚さ1mm・幅1cm・長さ3cm、茹で湯1.5L、追加の塩なしは現代設定。成形性、茹で上がり、チーズの溶け方や味は確認していない。
  • 総時間45〜60分は、混合・こね約10分、休ませ20分、延ばし・切断10〜15分、茹で・盛付け5〜15分の積算。こね5〜8分、再沸騰後3〜5分も初回の観察用で、実測値や成功の保証ではない。
  • 食品安全上の注意:卵なしの案でも生の粉・生地を味見しない。手・台・器具を洗い、生地や粉と加熱後の食品を分ける。湯・蒸気のやけどに注意し、チーズとバターは表示どおりに保存、完成品を常温に長く置かない。
  • 小麦・乳を含む。実際の製品表示を確認する。卵不使用という設定は、他のアレルゲンもないという意味ではない。

参考史料・出典

  1. The Forme of Cury — MACROWS, XX.IIII. XII.(92); LOSEYNS, XX.II. IX.出典を開く: https://www.gutenberg.org/cache/epub/8102/pg8102.html

    一次史料の後世の刊本に基づく電子本文。Samuel Pegge編1780年刊本を介したProject Gutenberg eBook #8102(初公開2005年)。MACROWS本文・直後の編者注・関連LOSEYNSを確認。中世写本画像は未確認。HTMLの対応ページは確定せず、見出しと番号で特定する。

  2. British Library, Add MS 5016: Forme of Cury出典を開く: https://searcharchives.bl.uk/catalog/032-002110532

    書誌・背景資料。作品成立を約1390年、リチャード2世の料理人との関係を説明。現存するAdd MS 5016の筆写年代は1420年代、地域はEngland。閲覧時は画像利用不可の案内で、本文画像は確認していない。

  3. The forme of cury — Wellcome Collection / University of Leeds Library出典を開く: https://wellcomecollection.org/works/jcxg52aa

    1780年刊本の書誌。London: printed by J. Nichols、Edited by Samuel Peggeを確認。MACROWSの刊本版面画像との照合は未実施。

  4. FDA, Handling Flour Safely: What You Need to Know出典を開く: https://www.fda.gov/food/buy-store-serve-safe-food/handling-flour-safely-what-you-need-know

    現代の安全情報。生の粉・生地を味見しないことと交差汚染防止。歴史上の工程の根拠ではない。

  5. 厚生労働省「家庭での食中毒予防」出典を開く: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/01_00008.html

    現代の一般的な食品衛生。十分な加熱、衛生管理と常温放置防止に用いる。